カウンセリングに関する用語集です
カウンセリングに関する用語を解説しております。「この言葉はどんな意味だろう?」「なんとなく分かるけど、はっきりは分からない」など、ふと疑問に思われた時にご活用ください。
- 臨床心理士
臨床心理士
臨床心理学にもとづく知識や技術を用いて、人間の“こころ”の問題にアプローチする“心の専門家”です。1988年に誕生しました。 公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会が実施する試験に合格し、認定を受けることで取得できる“心理専門職の証”となる資格です。 民間の資格ではありますが、臨床心理士には、研究領域が仕事内容として明記されているため、研究職としての専門性がある資格だといえます。また、臨床心理士はその専門性の維持のため、5年ごとに更新する必要があります。臨床心理士について詳細はこちらをご覧ください。http://fjcbcp.or.jp/rinshou/about-2/
- 公認心理師
公認心理師
2015年9月9日に公認心理師法が成立し、2017年9月15日に同法が施行されたことで、心理職においては国内で初めてとなる国家資格として「公認心理師」が誕生しました。公認心理師の仕事について厚生労働省労のホームページから、以下のようにまとめることができます。 ● 心の問題を抱えている人およびその周囲の人に対して、解決できるための相談・助言・援助を行う ● 心の健康についての知識や情報の発信・提供を行う 公認心理師は臨床心理士より、対外的な「教育や情報の発信」などが求められるようです。
- ストレスチェック実施者
ストレスチェック実施者
2015年よりスタートしたストレスチェック制度において、ストレスチェックを実際に行うには、「実施者」と「実施事務従事者」を立てなければなりません。ストレスチェックの実施者とは、ストレスチェックを企画し、結果の評価をする人のことです。労働安全衛生法では、実施者について下記のように定められています。 「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。」(引用:労働安全衛生法 第66条の10第1項)この「医師、保健師その他の厚生労働省令で定める者」で、ストレスチェックを実施する人のことを「実施者」といい、「その他の厚生労働省令で定めるもの」とは、厚生労働大臣が定める研修を修了し検査のための知識を得ている「看護師」「精神保健福祉士」「公認心理師」を指します。
- EAP (従業員支援プログラム)
EAP (従業員支援プログラム)
社員のメンタル面での不調をいち早く見つけ、それを改善し、コンディションの回復をはかることです。 心身の不調という、なかなか周囲も気づきにくい問題をいち早く発見対応することができますので、パフォーマンスが落ちている社員を健康レベルに引き上げたり、そこそこ健康ではあるが絶好調までは行かずやはりパフォーマンスが落ちている社員をより良いレベルに引き上げることが可能です。会社にとっては、企業の生産性の維持、向上という意味もあります。普段から健康でパフォーマンス力のある社員に対しても、現状を維持し続けるためのケアや、さらなる能力開発ということも可能になります。 このEAPを採用する企業が増えています。社内だけでなく、社外に常駐のスタッフをおくことがあります。基本は面談が中心となるため、利用する社員としても社内の人間に心の病やストレスを相談するのは気後れすることが多く、外部EAP会社と契約する方が、活発に利用される傾向にあるようです。外部EAP会社の提供するプログラムの利用を福利厚生サービス内の一環とすることができれば、社員がメンタル面の不調を起こさない予防的な取り組みとなります。 EAPは、コロナ禍を経た昨今の会社の経営上の問題となっている「人材難、求人難、人材の定着化の悪化」の改善が期待できるものといえます。
- 働き方改革
働き方改革
大きく分類すると、以下になります。 ①労働の効率化:残業して長時間働くのではなく、労働生産性を上げる ②労働の多様化:ITやクラウドツール等を利用しオフィス以外で仕事ができる環境をつくる ③労働の一般化:高齢者の雇用、育児中の女性の労働参加促進 詳細は、厚生労働省の働き方改革をご覧ください。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322.html
時間外労働の上限規制 | 年720時間以内、2~6カ月の平均が80時間以内、単月で100時間未満、など |
有給休暇取得の義務化 | 年間10日以上の有給休暇がある労働者に対して、年間5日以上の有給休暇を取得させること |
勤務間インターバル 制度の普及促進 |
勤務日の終業時刻と翌日の始業時刻の間に一定時間のインターバルを置くことが義務となる(※努力義務) |
産業医、産業保健機能の強化 | 50人以上の事業場を対象に、衛生委員会や産業医に対して従業員の健康管理に必要な情報を提供すること |
高度プロフェッショナル制度の創設 | 高度で専門的な職務に就き、年収が一定額以上の労働者に対して労働時間等の規制の対象外とすること |
正規雇用と非正規雇用の格差是正(同一労働同一賃金) | 正規雇用(正社員)と非正規雇用(非正社員)に関して、同一の労働をした場合は同一の賃金を支払うこと。(※中小企業は2021年4月) |
中小企業への割増賃金率の猶予措置の廃止 | 月60時間以上の時間外労働に対して50%の割増賃金を支払うことに関して、中小企業に対する猶予が廃止。(※2023年4月施行開始) |
- モラハラ (モラルハラスメント)
モラハラ (モラルハラスメント)
言葉や態度などによって行われる精神的な暴力・嫌がらせのことです。
相手の人格を否定し、自身の価値観を「常識」として、善悪の判断を相手に強いることです。
モラハラを受け続けると、自己評価が低くなり「自分はダメな人間だ」などの考えに圧倒され、自分らしく生きることが難しくなります。
- DV
DV
英語の「Domestic Violence」を略した言葉で、配偶者や親・自身の子供といった親しい関係の人から受ける家庭内暴力です。
当事者同士で解決できないDVの問題は、第三者への相談が必要不可欠です。
- うつ病
うつ病
気分が沈む・眠れない・食欲がわかない、あるいは食欲増進などの様々な症状があり、症状の程度や種類・原因は人それぞれ大きく異なります。 うつ病は診断が難しい病気とされているため、ご本人でも気が付かないうちに病状が進行している場合もあります。
- 適応障害
適応障害
特定の状況に置かれた際に、耐え難いストレスフルな状況に陥り、心や行動面に支障をきたすことです。
自身では、過酷な状況であれ対処すべきと頑張るのですが、時に過剰適応(頑張りすぎ)状態になり、心身に様々な症状がでてしまい ます。
- LGBTQ
LGBTQ
次の言葉の頭文字をとって組み合わせた言葉で、性的少数者 (セクシャルマイノリティ) を表す言葉の一つとして使われることもあります。
LはLesbian(レズビアン:同性を好きになる女性)、 GはGay(ゲイ:同性を好きになる男性)、BはBisexual(バイセクシャル:性別に関わらず、同性を好きになることも異性を好きになることもある人)、TはTransgender(トランスジェンダー: 体の性と心の性が異なる人)、QはQuestioning(クエスチョニング:性的指向や性自認がはっきりしない、決められないあるいは悩んでいる状況にある人)。
- 解決志向アプローチ
解決志向アプローチ
このアプローチの特徴は「問題やその原因」よりも、解決に役立つご相談者自身の「リソース(能力・強さ・可能性など)」に焦点を当て、「問題 が解決したとき(自分が望む状況・未来)」を実現していくところにあります。「何がダメなのか?」ではなく、「現実が好転するために何が必要だろうか?何ができるのだろうか?」をカウンセラーと考え、悩みや問題の解決を創り上げていきます。
- 家族療法 (家族カウンセリング)
家族療法 (家族カウンセリング)
人に症状や問題行動がみられると、その人の家族はどう対応していいのか悩み、いろいろ試みるでしょう。 家族療法では、たとえご本人が来談されずとも、本人以外のご家族(複数人の場合もあり)と話し合い、適切な対処法を見つけ実践することで、その症状や問題行動の解決を図ります。もちろん、ご本人も来談いただければ、さらに早期解決へとつながります。夫婦関係に関すること・親子関係に関すること・不登校やひきこもり・うつ・食行動の問題・アルコール等の依存問題・性格上の問題など、様々な問題解決に適しています。
- ブリーフセラピー (短期療法)
ブリーフセラピー (短期療法)
アメリカ精神医学会のメンバーであったミルトン・エリクソン(Milton Erickson)に影響を受けた一派が技法化したセラピーです。 ブリーフセラピーには数種類のサブタイプが存在します。家族療法、解決志向アプローチはその1つです。 心理療法は様々ありますが、ブリーフセラピーはセラピーの期間が短く軽快であることで、効率的効果的にクライエントの満足度を大事にするアプローチと言えます。ブリーフセラピーで大事なことは、「未来志向」です。過去の原因探すことより、前向きな思考回路や行動を起こすことを大切にします。
- 認定心理士
認定心理士
認定心理士とは、4年制大学で心理学の基本知識・技能を身に付けたことを証明する資格です。これは「公益社団法人日本心理学会」が認定しています。